■プロフィール
自動車からヨットまで乗り物が好きで、電動化が進んでも必要とされる製品を扱う安心感から、アイシンシロキへの入社を志望。ヨットでは2人制の競技種目で役員とチームを組み、全国大会に出場している。

Q.現在の仕事について教えてください。
工場の計画係は、受注した製品の生産が計画通り進むよう、工場に関わる各部署の「旗振り役」を務めます。例えば生産準備段階では、お客様の車両開発スケジュールを受けて生産管理部門が全体の計画を立案。そこから「この日にこの段階の試作品を納入」といった計画を立て、設備を準備する生産技術や、人員配置を決める製造、工場内の備品を手配する技術課、検査を行う品質管理室、製品を造るのに必要な仕入先部品の手配業務の進捗を一元管理します。私は現在、ドアフレームとロッカーEAを担当しています。


Q.工夫している点や苦労することは?
納入した試作品は、お客様が他の部品と組んでドアの形にしてテストを行い、問題が起きると製品の設計が変更となることがあります。次回の試作品に反映したいところですが、設備の変更が間に合わない場合も。全関係者のスケジュールの調整には苦労しますが、お客様の期待に極力応え、会社として信用をいただくためには、現場間でのしっかりとしたコンセンサスが不可欠です。技術的な知識はそれほど必要ないものの、各部署の業務の要点を理解していないと指示はできません。最初の頃は「この日までにこれをしてほしい」と依頼しても、技術的な説明不足のために理解してもらえないこともありましたが、技術課や製造課、品質管理室、生産技術部門の人に積極的に質問して知識を増やすことで、次第に協力を得られるようになりました。


Q.仕事のやりがいと今後の目標は?
関係者全員が計画の先のことまで考えた行動をし、円滑に生産を立ち上げられると、こまめに情報共有や進捗管理をしたかいがあったと感じられます。1回目の生産トライで、目標の生産時間と品質が達成できるとなおさらです。いろいろな部署と関わるこの仕事では、日々のコミュニケーションもやりがいの一つ。ある用件で現場へ足を運んだついでに、別の担当製品の現場にも声をかけ、ちょっとした会話から「この部品、先に作っておくよ」と提案してもらい、よりスムーズな生産につながったこともあります。こうした段取りやコミュニケーションの経験やスキルが、国内外の他工場でどれだけ通用するか、近い将来、挑戦したいと思っています。
